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偏愛的独白

嵐が丘

ミュージカル『嵐が丘』

2011.7.11-7.24
赤坂ACTシアター

原作:エミリー・ブロンテ
演出:西川信廣
脚本:飯島早苗
作曲:倉本裕基

主催:キョードー東京(東京公演)
企画・製作・主催:アトリエ・ダンカン/梅田芸術劇場

S席:11000円 A席:8,500円 B席6,500円 

上演時間:2時間20分(休憩20分含む)

出演:
ヒースクリフ:河村隆一
キャサリン:平野綾/安倍なつみ(Wキャスト)
エドガー:山崎育三郎
イザベラ:荘田由紀
ヒンドリー:岩崎大
ネリー:杜けあき
アーンショウ:上條恒彦

アンサンブル
笹木重人 佐々木誠 中本雅俊 楢原潤也 山合大輔
浅野実奈子 小野妃香里 園山晴子 深野琴美 山中美奈

少年時代ヒースクリフ: 松田亜美/坂口湧久(Wキャスト)




愛しているから、復讐する。
今まさに多くの人が愛を求め、心の中で運命の人をさがしている。愛するとはどういうことか?
「嵐が丘」は純愛、エゴ、すれ違いや誤解、愛するがゆえの復讐劇である。

映画や舞台など、世界中で様々なバージョンで上演されている名作古典『嵐が丘』を多彩なスタッフでミュージカル化。演出は日本演劇界を代表する劇団、文学座のヒットメーカー西川信廣。脚本は自身が主宰する劇団・自転車キンクリートをはじめ、大劇場、ミュージカルまで幅広く活躍する飯島早苗。音楽には、そのメロディー、旋律の美しさで、日韓で人気の作曲家、倉本裕基。
この3人が強力タッグを組んで、老若男女問わず訴えかける男女の愛憎、その真髄を掘り下げたオリジナルミュージカルに挑む。
主演ヒースクリフには、初めて挑戦した舞台『ミュージカル CHICAGO』で歌唱力・演技力ともに絶賛を浴び、その歌唱力とミステリアスな存在感で人気の河村隆一。キャサリン役には、近年活躍の幅を広げている超人気声優・平野綾がミュージカルの舞台に初挑戦、ダブルキャストに『三文オペラ』『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』などに出演、実力と魅力をいっそう増した安倍なつみ。そしてエドガー役には、2010年度版ミュージカル『モーツァルト!』の主役に抜擢された大型新人、山崎育三郎が決定。奔放で魅力的なキャサリンをめぐるそれぞれの激しい感情のぶつかりあいが、ライブでしか見られない迫力と感動で、物語を立ち上げる。(公式より)



原作が好きなので、チケットをとった。先行割引チケットだったが、その後、半額近いチケットも売り出されて、ちょっとショック。
そのためか、客席(1階)は、予想していたよりも、埋まっていた。
トイレは、すいていたけれど。

座席は、1階T列センターブロック。
舞台は遠いけれど、観やすい。

嵐が丘 (新潮文庫)
エミリー・ブロンテ 鴻巣 友季子
410209704X


原作を読んだのは、かなり前だ。
読解力も未発達な小学生高学年のころだ。読書に関してはませた子だったのだ(^^;)。

映画化もされているし、「ガラスの仮面」にも出てきた作品なので、あらすじは、知っている方が多いだろう。

長編をどのように、まとめるのか、音楽はどうなのか、そのあたりに興味があった。

さして、期待していなかったので、気楽な気持ちで観始めたが、意外に楽しめて自分でもびっくり。
リピートするほどではないが、楽曲のCDがあれば買ってもいいなと思った。

以下、雑感。

東宝ミュージカルに比べると、上演時間が短い。
冗長にならないように工夫されたのだと思うが、やはり、原作のラストは描かれず、非常に切なくロマンティックな仕上がりとなっていた。

脚本は誰かと思えば、飯島早苗さんじゃないか。
ジテキンの人だ。
悪くないはずだ。

そして、音楽。
一度聴いただけで覚えられるほどの耳は、私にはないのだが、全体的にいい曲だった。

舞台装置は超シンプル。
嵐が丘の荒涼としたイメージには、ぴったりだ。
カテコのときに判明するが、オーケストラは、舞台の奥の丘の下に隠れていた。

「ここは、嵐が丘 ふきすさぶ風・・・」と歌いだすのは杜けあきさん。
家政婦のネリー役であり、物語の進行役でもある。
安定した歌声で、聞かせてくれる。
「エリザベート」のゾフィー役のときよりいいと思った。

主催が、杜さんの事務所、アトリエ・ダンカンなのね。(梅芸と共催)
上條さんと山崎くんも、同じ。

上條さんは、嵐が丘の当主アーンショウ役。
もったいないくらい、出番が短いが、存在感は大きく印象に残る。

アーンショウが孤児のヒースクリフに会うリバプール。

アンサンブルたちが、「リバプール~リバプール~」と楽しそうに歌い踊る。

スリを働いたものの、アーンショウを助けてくれた少年に歌う。
「名前はないのか 家はないのか 家族はないのか」

ちょっとぐっときた。
上條さんの父性愛にあふれた声で歌われたらたまらん。

名前のない少年に、ヒースクリフと名づけるアーンショウ。

そして、月日は流れ・・・青年になったヒースクリフとキャサリン登場。

キャサリンは、Wキャスト。
私は、平野綾さんの回を選んだ。

かわいらしい声で、「ヒースクリフ!」と叫んで出てきたのは、なんともきれいなお嬢さん!
わがままで生意気っぽいところもあって、キャサリンにあっている。

平野さんは、きれいだ。
美人というより、小動物的なかわいさだ。
男性をひきつけるタイプだ。
ドレスもよく似合っている。
このまま、ジュリエットでもいいやと思った。
とても新鮮だったのだ。
宝塚でもない東宝でもない知らないタイプの女優。
歌声もきれいだった。
そりゃ、新妻さんや笹本さんに比べたら、まだまだだけど。

「一番好きな花はヒース~」と歌う声が透き通っていて、心にしみいる。

ヒースクリフは、河村隆一さん。
舞台は、初めて観る。
特徴のある歌い方と整った顔立ちが記憶にあった。

が、ワイルドでみすぼらしいヒースクリフのメイク&ヘアスタイル&服装のせいか、ちょっと期待していた人とは違った。
っていうか、太ったのかしら?老けたのかしら?
顔立ちは、端整なので、鹿賀丈史さんを若くしたみたいに見えるの。
なので、第二部で、成金になって、きちんとした服装で登場したときには、あ、ジャベールだと思ってしまった。
もうそこからは、河村さんが、ジャベやったら、どうなのかな?という妄想が始まってしまった(^^;)。

歌は、テレビで聞いたようなねばっこさはなかったし、甘い声は、耳に心地よい。

平野さんとのデュエットもよかった。

ただ、若々しい平野さんに比べて、ちょっと年上過ぎるかなあという点も。
それと、演技が、今いちだった。
セリフになると途端に、現実に引き戻されてしまうほど。
がっくりくる。
もったいないと思う。
これだけ歌えるなら、もっといろんなミュージカルに出てほしいと思うのだが。

キャサリンの兄ヒンドリーは、岩崎大さん。
なんで、岩崎さんが、ミュージカルに?

実際、歌は、残念すぎた。
ほかの人がうまいので、目立ってしまった。
演技もセリフも、いいのに。
見せ場が少ないのも、残念。

エドガー役は、山崎くん。
キャサリンにプロポーズをし、待ち続けて、結婚する。

歌うまーっ!
しかも、おぼっちゃまというか王子様キャラが似合っている。
山崎くんの容姿は、私の好みとは違うのだが、歌がうまさには、惚れる。
こんな感じのロミオなのかなあと想像。
第二幕で、歌うソロが、すごくよくて、聞き惚れた。

そして、エドガーの妹で、のちにヒースクリフと結婚するイザベラ役は、荘田由紀さん。
全く知らない方だが、歌がうまくて、驚く。
調べてみると、鳳蘭さんの娘だった。
歌も演技も、申し分ないが、顔のパーツが大きいので、役柄を選ぶかもしれない。
お母さんほどのオーラは、感じなかったが、歌声はまた聴いてみたい。
ヒースクリフへの想いを歌った歌は、切なく響いた。

一度きりの公演で終わりにしてしまうのは、もったいない舞台だと思った。
もう少し脚本を練ったり、ヒースクリフもWキャストにしてみたら、いいかもしれない。
何より、楽曲を埋もれさせたくない。
日本のミュージカル曲としては、かなり好みだったので。
せめて、CDを。

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