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偏愛的独白

ナイロン100℃ 36th SESSION『黒い十人の女~version100℃~』

ナイロン100℃ 36th SESSION『黒い十人の女~version100℃~』

2011年 5月20日(金)~6月12日(日)

青山円形劇場

オリジナル脚本
和田夏十(映画『黒い十人の女』市川崑監督)

上演台本・演出
ケラリーノ・サンドロヴィッチ

振付:小野寺修二
美術:BOKETA
照明:関口裕二(balance,inc.DESIGN)
音響:水越佳一(モックサウンド)
映像:上田大樹(&FICTION!)
衣裳:三大寺志保美
ヘアメイク:武井優子
演出助手:相田剛志
舞台監督:宇佐美雅人(バックステージ)
宣伝美術:横須賀 拓 佐久間りさ
宣伝写真:平野太呂
宣伝ヘアメイク:山本絵里子 浅沼 靖 杉村千春
プロデューサー:高橋典子
制作:前田優希 佐々木 悠 北里美織子 川上雄一郎 仲谷正資
広報宣伝:米田律子 太齋志保
製作:北牧裕幸
協力:崑プロ 角川書店/ANORE オフィスPSC quinada クリオネ krei サンズエンタテインメント シス・カンパニー スターダストプロモーション ダックスープ マッシュ ラウダ

出演者
峯村リエ 松永玲子 村岡希美 新谷真弓 植木夏十 安澤千草 皆戸麻衣 菊池明明
廣川三憲 藤田秀世 吉増裕士 眼鏡太郎
小園茉奈 木乃江祐希 白石廿日 水野小論 野部青年 森田甘路
みのすけ
中越典子 小林高鹿 奥村佳恵
緒川たまき

全席指定:6900円
上演時間:3時間(休憩10分含む)

1961年製作、市川崑監督の奇妙でスタイリッシュなフィルム・ノワール「黒い十人の女」の舞台化を企んだプロデューサーや演出家が、かつてどれだけいたことだろう。
それが実現する暁にはぜひとも出演したいと望んだ女優がどれだけいたことだろう。
舞台化されるならばぜひ観たいと思った観客がどれだけいたことだろう。
お待たせしました。ナイロン100℃が、映画版とはまた異なる「演劇ならではの方法」で「黒い十人の女」をほぼ全方位の裸舞台に立ち上げます。
ご期待ください。 
主宰 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
(公式より引用。)



ケラさんのお芝居は初めて。
有名な映画の舞台版ということで、私のミステリ魂が燃える。
燃え過ぎて、プレリザーブしたら、Aブロック最前列だった。
チケットは完売ではないが、思ったより席は埋まっていた。
若い方もいたけれど、全体的に年齢層高し。
ロビーで、パンフレット1500円を購入。
一冊のエッセイ&写真集のようなおしゃれなパンフレットでお得な気分。

映画は、未見。DVDも出ている。


黒い十人の女 [DVD]
和田夏十
B000KP7L7K


岸恵子、山本富士子、中村玉緒、宮城まり子、岸田今日子らが出ているようだ。

あらすじ
TVプロデューサーの風松吉は、9人もの愛人を持っていた。妻はそんな夫を諦めてレストラン経営で淋しい気持ちを紛らわしていた。愛人たちはお互いの存在をそれとなく知っており、風が浮気者であるという事も重々承知しているものの、何故か風から離れられないでいた。女たちは「風がポックリ死ねばよい」「風を誰か殺してくれないかしら」と口々に言うのだった。そんな話を耳にした風が思い悩んだ末の相談相手は、妻だった。そこで妻が立てた計画とは…。

このごろ、ミュージカルばかり観ているので、ストプレというだけで、ちょっと身構えてしまう。
かつての私はどこへやら。
しかも、青山円形劇場だし、あの椅子で、3時間も耐えられるのか心配だったけど、全然そんなことなかった!
無茶苦茶面白かったし、役者の演技がすばらしくて、堪能した。

ケラさんの普段のお芝居は、好き嫌いが分かれるらしいけど、この演出を私は気に入った。

映像や切り絵を使った演出が新鮮かつ効果的で、楽しかった。
切り絵が、キャストそっくりだったので、驚いた。
パンフによれば、切り絵作者は、古屋あきささん。非常に芸術的で感動した。

円形劇場の小さなスペースで、最小限の小道具で空間を作り出し、あとは、役者の演技力に任せる舞台。
私の好きな部類のストプレだった。

キャストが、めちゃくちゃいいの!

特に、主役のみのすけさんは、すごいわ。
モテ男のプロデューサー風松吉そのものだったわ。乗り移っていたわ。
私なら絶対に好きにならないタイプ(笑)。
全然イケメンじゃないし、どこを見てもモテ要素はない。
だからといって、ブ男でもない。
優しくて癒し系。
こういう男が、実はもてるんだよね!
真面目そうで、不倫なんかしてないタイプが、不倫しているんだよね!
いやあ、あまりに、その身のこなしや風貌が、モテ男にぴったりなんで、恐ろしくなった。
これ、演技だよね?って。
みのすけさんの名演のおかげで、このストーリー自体に説得力が生まれた気がする。
じゃないと、9人も愛人がいるなんて、嘘っぽくなってしまうから。

以下、ほかの女優さんの感想など。
ネタバレ注意!







峯村リエ
松吉の妻。
着物姿で、カチューシャという料理屋を経営している。
冷めているようで、実は・・・というところが、よく出ていてよかった。
貫禄ありますね。

松永玲子
新劇の女優。
いかにも、新劇女優って感じが出ていた。
ネグリジェ姿や黒い下着が丸見えの演技もあって、色っぽい。

村岡希美
テレビの台本を印刷する印刷屋の女主人。
こちらも着物姿だが、生活に疲れた感じが出ている。
風松吉が死んだと思い込んで、自殺してしまい、幽霊となって出てくる。

新谷真弓
生コマーシャルを担当するコマーシャルガール。
非常にインパクトあり。
昔のCMガールのイメージ通りで驚く。
派手は衣装、アップした髪型、若いのに妙に老けた感じ。
メイクのせいか、水谷八重子さんみたいな顔立ち。
23歳の役なんだから、もっと若い女優がやればいいのにと思ったんだけど、目の前に来たら、お肌とかツルツルだった(^^;)。
当時の23歳って、実はこんな感じなんだと思う。
気になって、経歴を調べたら、75年生まれだった。
しかも、『彼氏彼女の事情』で声優デビュー。ナイロンにも所属し、スタダにも所属している。

植木夏十
テレビ局の社員食堂のウェイトレス。
一番地味な愛人。
すごく、小劇場の匂いがした。いい意味で。

安澤千草
歌唱指導の先生。
出番が少なかったかな。

皆戸麻衣
風の下で働くAD。キャリアアップを目指しているが。
小柄だけどパワフルな感じ。

菊池明明
事務員。
背が高くて、メガネかけていて、貧相な感じを好演。
実際は、たぶん美人。

中越典子
新進の女性歌手。
かわいい。スタイルいい。
中越さんは、テレビより舞台のほうがずっといいね。
アイドルの振付&歌が素敵だった。昔のアイドルの衣装がお似合い。

奥村佳恵
劇団出身の若手女優。
出演するって知らなかった。
最初は、アンサンブル的な役柄だったけど、後半、風と花巻(小林高鹿)を翻弄する女優として登場。
演技がうまいとは思わなかったけど、独特の雰囲気を持っている。
軽やかにダンスするのを見て、ジュリエット役のオーディション受けなかったのかな?とふと思った。

緒川たまき
エレベーターガール。
美しい。美しすぎる。
ケラさんの奥さんなんだよね。
緒川さんって、ずっと年をとらない感じ。
風の頼みで、急遽、人形劇でめめちゃんのアフレコに挑戦するシーンが、笑えた。
いきなりのアニメ声で熱演。
でも、顔はきれいなまま。
KYな言動が、笑いを誘っていた。

小林高鹿
アナウンサー。
イケメンだ。無駄にイケメンだ。
NHKに、こんなアナウンサーいそうだよなと思った。
イケメンなのに、風さんみたいにモテなくて、女性に翻弄される役だった。

10人の女性の揃え方が、うまいなあと思った。
劇団員プラス客演のバランスがよく、個性もあって、華もある。

楽しい舞台だった。
いや、中身は、さほど楽しくないのだが。

ラストは、シビアでブラック。
風に同情すらしてしまった。
風がひどい男と思うなら、さっさと別れればいいのにと客観的には思う。
だが、恋愛とはそう割り切れないもの。
仕返ししたくなる気持ちもわかる。
恋愛は、きれいごとばかりではないしね。

まだ、上演期間中なので、興味があればぜひどうぞ!

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