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偏愛的独白

港町純情オセロ

劇団☆新感線プロデュース『港町純情オセロ』

2011.4.30-5.15
赤坂ACTシアター

原作:ウイリアム・シェイクスピア(松岡和子翻訳版「オセロー」ちくま文庫より)

脚色:青木 豪

演出:いのうえひでのり

美術: 二村周作
照明: 原田 保
衣裳: 前田文子
振付: 川崎悦子
音楽: 岡崎 司
音響: 井上哲司
音効: 末谷あずさ 大木裕介
殺陣指導: 田尻茂一・川原正嗣・前田 悟
アクション監督: 川原正嗣
ヘア&メイク: 宮内宏明
小道具: 高橋岳蔵
特殊効果: 南 義明
映像: 上田大樹
大道具: 俳優座劇場舞台美術部
歌唱指導: 右近健一
演出助手: 山崎総司
舞台監督: 芳谷 研

宣伝美術: 河野真一
宣伝写真: 岡田貴之
宣伝ヘア&メイク: 宮内宏明
宣伝小道具: 高橋岳蔵
宣伝: ディップス・プラネット
制作協力: サンライズプロモーション東京(東京公演)

票券・広報: 脇本好美(ヴィレッヂ)
制作デスク: 小池映子(ヴィレッヂ)
制作助手: 辻 未央 山岡まゆみ

制作: 柴原智子(ヴィレッヂ)
エグゼクティブプロデューサー:細川展裕(ヴィレッヂ)

企画製作: ヴィレッヂ・劇団☆新感線
主催: ヴィレッヂ(東京公演)
関西テレビ放送・サンライズプロモーション大阪(大阪公演)

S席:10500円 A席:8500円

上演時間:3時間20分(休憩20分含む)


出演:橋本じゅん 石原さとみ 大東俊介

粟根まこと 松本まりか 伊礼彼方  / 田中哲司
右近健一 逆木圭一郎 河野まさと 村木よし子 インディ高橋
山本カナコ 礒野慎吾 吉田メタル 中谷さとみ 保坂エマ
村木仁 川原正嗣 前田悟 武田浩二 藤家剛 加藤学 川島弘之 西川瑞

時は1930 年、世界大不況の真っ只中。場所は戦前の関西のどこか、ヤクザたちが集う港町。
日本人とブラジル人のハーフ藺牟田オセロ(橋本じゅん)は藺牟田組組長。抗争で痛めた体を治療する為に入院した病院で、医院長の一人娘・モナ(石原さとみ)に出会う。退屈な毎日を送る箱入り娘のモナは、自分の知らない刺激的な世界の話を聞かせてくれるオセロに惹かれ、結婚。オセロも若くて屈託のないモナを気に入り溺愛している。
そんな中、次期若頭候補である藺牟田組ナンバー2・伊東郷、通称:ミミナシ(田中哲司)はオセロの不在中、代わって界隈をおさめていた。しかし、同じく藺牟田組で異色の一流大学出身エリート・汐見秀樹(伊礼彼方)から聞いた、組長の言葉に驚愕する。
「次期若頭は汐見だ」
オセロの右腕として藺牟田組に仕えてきたのに、ケンカも出来ない汐見がなぜ・・・?
実は、ある事からオセロを憎み、晴らすチャンスを伺っていたミミナシだったが、これをきっかけに心の奥底に眠らせていた憎しみが一気に溢れ出し、ついにオセロをおとしめる陰謀を企てる・・!!
オセロとオセロを取り巻く全てに憎悪するミミナシは、汐見、モナ、そして倶楽部のオーナー・三ノ宮亙(粟根まこと)、ミミナシの妻・伊東絵美(松本まりか)、ミミナシを慕って行動を共にする絵美の弟・沖元准(大東俊介)らをも言葉巧みに操り、自らの悪計のコマとして彼らを動かし始める─。
誰もが翻弄され、愛と憎しみが絡み合う中、オセロと最愛の妻・モナが辿り着く先は・・・!?

『みんなまとめて地獄につれてったる。さぁ門は開いたで。とびっきりの地獄の始まりや!』




新感線の舞台は、あまり観たことがない。
今回も、彼方くんが出なかったら観なかったと思う。
チケットは、友人が手配してくれた。L列サイドブロック。
オペラグラスを持っていったが、ほとんど使わずに済んだ。

関係者席には、テレビで見知った俳優さん、女優さん発見。

シェイクスピアの「オセロ」は、知っている。
が、それをどんなふうに料理して見せてくれるのか、楽しみにしていた。
ほかの出演者をあまりチェックしていなかったので、幕が上がって、石原さとみさんがヒロインなので驚いた。

原作は悲劇。
なのに、舞台は、笑いがあふれている。
笑いがあふれているのに、最後はやはり悲劇だ。
さんざん笑わせられて、そのうちに、緊迫感が増し、ドキドキし始める。
そして、どうか、この舞台の中だけは悲劇になりませんようにと祈るも空しく、悲しい結末が待っている。









主役のオセロは、橋本じゅんさん。
前作『鋼鉄番長』で途中降板しているが、その復帰公演ということで、観客からの拍手が半端ない。
作中でも、そのネタが何度も出てきて、笑いをとっていた。
いや、ほんとよかった。
笑いにできるようになったわけで。
半分ブラジル人の血が混じっているという設定で、エキゾチックなメイクのじゅんさんは、ちょっと別人のよう。
が、動きがじゅんさんだった!
じゅんさんの演技は、熱くて、面白くて、ホロリとさせられる。
演技も申し分ないけど、アドリブも生き生きしている。
対する石原さん、田中さんの素の笑いさえ引き出してしまう。

石原さんは、純粋な女性モナを演じているが、かわいらしさ満点。
着物も似合っている。「組曲虐殺」のときよりも、ずっとよかった。
疑うことを知らない、それゆえに、嫉妬を生み、殺されてしまう。
彼女が、もっとすれた女性だったら、違っていただろうに。
オセロに首をしめられてベッドに横たわっているとき、もしかしたら、息を吹き返してくれるんじゃないかと期待してしまった。

オセロへの恨みと嫉妬で、姦計をめぐらし、破滅へ導く伊東郷役の田中哲司さん。
迫力あったー。
背が高くて、舞台でもはえるのね。
憎しみにあふれた演技に、鳥肌が立った。

そして、お目当ての彼方くん。
インテリヤクザの汐見を演じている。東大卒だったかな。
スラ~としていてかっこいいわー。出てきただけでキラキラしている。
歌うシーンも、ばっちりあって、大活躍。
趣味の悪いスーツをきこなし、嫌味な感じもよく出ていたし、お酒が入って乱れる演技もよかった。
じゅんさん、田中さんと男湯に入るというサービスシーンも(笑)。
ただ、私にとっての彼方くんは、これぐらいできて、当たり前なのね。
だから、彼方くんを知らない方々が、「意外とよかった」と書いているのを見て、うれしいような寂しいような。

そして、全く期待してなかった大東俊介くん。
客寄せパンダ的な役割かと思っていた。
実際、私も、彼方くんのついでに観られるならラッキーと思っていた。
ところが、姉(松本まりか)の夫つまり義兄に恋するゲイのやくざの役を見事に演じきっていた。
イロモノと思いきや、クライマックスでは、彼の演技に涙腺が刺激されてしまった。
ゲイの演技も面白くてかわいくて笑わせてもらったが、義兄のために自分がしたことが、モナの命を奪う原因になったと知り、叫ぶ姿が痛々しく、切ない。
そして、最後、真相を暴露した後で、その義兄に殺されてしまう。
大東くんの演技が、「タンブリング」のときより、ずっとよくなっていたのが、うれしい。
歌も、「柳の歌」というオリジナルソングを歌っていた。
静かな歌なので、歌のうまいへたはあまりわからない(^^;)。
劇中で、男同士の恋愛が普通な世界にしたいというようなセリフがあって、人種差別や男女差別についても、考えさせられた。

大事な人を忘れていた。
粟根さん。
着ぐるみ俳優なのね(笑)。
いろんなモノに変身して笑いをとっていた。
利用されて、殺されてしまう悲しい役だった。

次の新感線は、小栗くんや早乙女くんが出るそうで、たぶん、チケット無理だろうなあ。

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