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偏愛的独白

殺し屋シュウ ~シュート・ミー~

『殺し屋シュウ ~シュート・ミー~』

2009/9/1(火)~13(日)
博品館劇場


原作:野沢尚

脚本・演出:中津留章仁

出演:井坂俊哉/shela/長谷部優/滝口幸広/荒木健太朗/丸山敦史/丹古母鬼馬二/神保悟志/ほか

全席指定 6,300円

上演時間:2時間35分(休憩15分含む)


野沢尚作品集、今秋ついに初舞台化!!
急逝した著者がハリウッドで映画化を夢見た幻のシリーズ!

 最初の殺しは肉親だった・・・。
 彼の名は修、通称「シュウ」。
 父親殺害がシュウを殺し屋へと仕立て上げていく。
 平凡を装いながらも、依頼があれば、「人殺しの芸術家」に変わる。
 優秀だけど、仕事の後はいつも鬱になる…センチメンタルで弱虫な殺し屋。
 人気絶頂のロックシンガー椎名ゆかは、コンサートの最中に
 自分を撃ち殺してくれと頼む。
 シュウは彼女の額に照準を定めるのだが――。



たまたま、ぴあのメルマガで見て、滝口くんが出ているので、チケットをとろうと思ったら、最前列センターだった。
チケットの売れ行きは芳しくないようで、得チケで半額で出ていた。
実際、会場は空席が目立ち、演ずるほうも大変だが、観る側も緊張してしまった。
定価で買ったのは私だけじゃないと思うけど、我ながら、気合の入りすぎた座席で、恥ずかしくなっちゃって。
滝口くん目当ての人より、ライフの荒木くんのファンが多かったような気がする。

博品館の最前列って、やたら舞台に近くて、首が痛くなる。
キャストをガン見するにはいいけど、今回はそういう舞台じゃないし、妙に落ち着かなかった。

故・野沢尚さん原作ということで、ミステリなのかなと思ったけど、謎解きじゃなくて、ミステリアスな人間ドラマという感じ。
原作はこれ。

殺し屋シュウ (幻冬舎文庫)
434440646X


連作短編集なのね。
しかも、「フィッツジェラルドを愛読するセンチメンタルな殺し屋」とある。
うーん、イメージ違うなあ。
フィッツジェラルドなんて、一言も出てこなかった。

ロビーには、テレ朝「相棒」のスタッフから、お花が神保さんに届いていた。


以下、雑感。
ネタバレしています。





悪くはないです。
原作があるだけにしっかりしたストーリーで、先が気になるので、かなり集中して観ることができました。
何となく、ドラマを見ている感じがしました。

役者さんは、熱演で、うまい方が多かったです。

神保さんは、椎名ゆかの育ての親(プロデューサー)役で、さすが芸歴も長いだけに、セリフ回しや細かい表情がうまく、安心して観ることができました。

滝口くんは、本当にいい青年、熱血純粋青年の役柄でした。
シュウの親友の役で、シュウのことを本気で心配してくれます。
セリフも多かったですが、自然にこなしていました。
テニミュのときの最初のかみかみを思うと、本当に成長したなあと感慨深いです。
喫茶店のマスターが口に含んでから戻したアイスコーヒーを間違えて飲んでしまうシーンが面白かったですが、毎回あると思うと、かわいそうですね。

シュウの彼女で、風俗に勤めるミカ役は、長谷部優さん。
かわいかったです。
いじめを受けたため、人と接するのが苦手で、いやいやながら、風俗に勤めている役柄です。

主役のシュウは、暴力団と癒着している悪徳刑事の息子です。
舞台が始まってすぐに、シュウの父親が母親を虐待するシーンがあって、それが目の前だったので、正視できませんでした。もちろん、実際に殴ったわけじゃないのですが。

シュウの語りとともに、舞台後ろのスクリーンに文字が映し出されるので、わかりやすかったですが、小説を読んでいるような印象を受けました。

シュウは、母親を守るために、父親を殺してしまいますが、母親が罪をかぶります。
シュウは、両親の知り合いの匠(丹古母鬼馬二)に助けを求め、海外に行きますが、結局は、匠に利用され、殺し屋に仕立てられます。
丹古母鬼馬二さんは、テレビでもおなじみの方ですが、悪役にぴったり。

シュウを演じた井坂さん、熱演していました。
知性派というより、肉体派って気がしましたが。
年齢は、27歳の設定なのですが、滝口くんと比べると老けているように見えました。
影のある役柄に合っています。
殺したくないのに、刑務所にいる母親のことで匠に脅され、逡巡しながら銃を構える姿が、痛々しいです。

シュウに自分を殺してほしいと依頼する椎名ゆかをshelaさんが演じています。
本当の歌手なので、自然体で演じているのでしょうが、人気絶頂のシンガーとしてのオーラがあまり感じられませんでした。
これは、好みなのかもしれません。
ラストに歌を歌いますが、素敵なバラードでした。
会場では、限定CDも売っていました。

荒木健太朗くんは、椎名ゆかのマネージャー役です。
いまどきのマネージャーで、やたらしゃべりまくり、ゆかに迎合し、少々うざいですが、一生懸命なところが好感が持てるキャラです。
数少ないユーモアシーンを担当していました。

驚いたのが、丸山敦史くんの出番です。ほとんどない!
これは、がっくりです。
丸山くん目当てではありませんが、楽しみにしていたのに、5分か10分しか出なかった気がします。
最初と最後のシーンに、通りすがりのサーファーとして出ました。
もったいない・・・。


可もなく不可もなく終わってしまいました。
たぶん、ストーリーそのものに、戸惑いを覚えたからじゃないでしょうか。
死んで伝説になりたいシンガーとプロデューサーとの関係がもどかしいというか。
お互い愛していた結果がこうなってしまったわけで、やりきれないです。

野沢さんは、ハリウッドで映画化を夢見ていたそうですが、映像のほうが、成功したかもしれないですね。

カーテンコールでは、役者さんが近すぎて、顔を上げることができませんでした(汗)。
私らしくないですが。

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