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偏愛的独白

間違いの喜劇

彩の国シェイクスピア・シリーズ第15弾『間違いの喜劇』 彩の国さいたま芸術劇場大ホール 2006年2月3日~19日

原作:W・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:蜷川幸雄
出演:アンティフォラス兄・弟(小栗旬)/ドローミオ兄・弟(高橋洋)/エイドリアーナ(内田滋)/ルシアーナ(月川悠貴)/エミリア(鶴見辰吾)/イジーオン(吉田綱太郎)/バルサザー(瑳川哲朗)/ピンチ(川辺久造)/アンジェロ(たかお鷹)/ほか

私は、シェイクスピア劇が好きだ。中でも喜劇が好きだ。そして、蜷川演出も大好きだ。
ということで、行ってきました『間違いの喜劇』。男性だけで演じる”男たちの、シェイクスピア”。
小栗旬ファンが何となく多いのかな?と思わせるような若々しい観客たち。ロビーでパンフは買えたが、俳優たちが黒いスーツで立ち並ぶポスターは、既に売り切れていた。
座席は、P列だったがちょうど真ん中で、段差があるので、舞台は見えやすい。
舞台の上には、古代ローマ建築のような宮殿の壁面があり、鏡になっていて観客席が映っている。あ、これは、歌舞伎の『NINAGAWA十二夜』と同じだ。扉が開くと、遠近法で描かれた街の景色が見えて、奥行きがあるように思わせる。
舞台下の左側には、生演奏バンドが控えている。
ストーリーは、タイトル通り、間違いによる喜劇。二組の双子の取り違えで起こる混乱を笑いのネタにしている。
以下、内容に触れます。







オープニングは、にぎやかな音楽とともに、役者たちが、通路を通って舞台に上がってくる。観客もつられて手拍子。思いがけず、役者を間近で見られた。そのときに見た女役二人(内田滋、月川悠貴)が、細くてきれいで、ドレスがお似合いで、びっくり。全員男性でも、違和感は、全くなし。
主役のアンティフォラス兄・弟の二役を演じる小栗旬は、非の打ち所のないかっこよさ。昔の衣装がよく似合っている。ただ、どなる場面はいいのだが、声を大きく出そうとして、すべてどなるようになってしまうのが、残念だった。
ドローミオ兄・弟の二役は、高橋洋。初めて知る役者だが、すばらしかった。この舞台の成功にかなり貢献している。小栗旬のかっこよさを引き立て、笑わせるところで、きっちりと笑わせていた。おとぼけぶりも、かわいい。ほかの舞台で、ぜひ道化役を演じてほしいと思った。
一方、女役の二人もお見事だった。内田滋は、少々気の強いエイドリアーナにぴったり。月川悠貴も、男性とは思えぬ美しさで魅了した。通路を通るときなど、投げキッスしていたが、自然体この上なかった。
また、アンジェロ役のたかお鷹の少々おかまっぽい演技も、可笑しかった。
そして、ラストの大団円。これまで、双子役は、一人二役で、衣装を変え、かわるがわる出てきて演じていた。
最後に全員が集結するシーンでは、顔の似ている役者(一人は、小栗旬の実兄)を連れてきたまでは、普通だが、セリフは腹話術で、小栗旬と高橋洋が(二役分)しゃべるという手法。いや~、まいった。あとでパンフを見ると、腹話術指導は、いっこく堂とあり。
楽しくて息をつく暇もない2時間。途中でも、役者が、通路から駆け下りてきたり、駆け上がってきたりと、顔の汗が見えるほどの距離で見られたり、ラストも、楽しい音楽とともに手を振りながら去っていく役者たちに、観客も手拍子しながら目をキラキラさせていた。
蜷川幸雄は、やはり天才だ。シェイクスピアの喜劇を、本当に面白い生きた舞台にしてくれた。
余談だが、終演後、ロピーで藤原竜也くんを発見。こちらもかっこよかった。

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