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偏愛的独白

ミュージカル「生きる」

2018年10月8日~28日
TBS赤坂ACTシアター

作曲・編曲:ジェイソン・ハウランド
演出:宮本亜門
脚本・歌詞:高橋知伽江


出演
渡辺勘治:鹿賀丈史 市村正親(ダブルキャスト)

渡辺光男:市原隼人

小説家:新納慎也(鹿賀出演回)小西遼生(市村出演回)

渡辺一枝:May’n(鹿賀出演回)唯月ふうか(市村出演回)

小田切とよ:唯月ふうか(鹿賀出演回)May’n(市村出演回)

助役:山西 惇

川口竜也 佐藤 誓 重田千穂子
治田 敦 松原剛志 上野聖太 高原紳輔 俵 和也 原 慎一郎 森山大輔 安福 毅
飯野めぐみ あべこ 彩橋みゆ 五十嵐可絵 可知寛子 河合篤子 森 加織 森実友紀

S席13000円
A席9000円
B席4000円

上演時間:一幕60分休憩20分二幕55分

201810ikiru.png


黒澤明没後20年記念作品。

1952年10月9日公開
黒澤明 監督作品「生きる」
脚本 黒澤明 橋本 忍 小國英雄
第4回ベルリン国際映画祭
市政府特別賞受賞


映画は未見です。

Wキャストなので、それぞれ一回ずつ観劇。
どちらも2階席。

2時間15分というコンパクトな時間のミュージカルでしたが、そんなにも短いのに、長く感じてしまいました。

当初、前売りはあまり売れている感じがなく、特典が次々と出されました。
私が行ったときも、NHKの朝のニュースで取り上げたあとでしたが、すぐには盛り上がらなかったようで、2階は空席が多かったです。

入場してすぐに、インフォメーションが設けられていて、驚きました。
初めての方を案内するということでしょうか?

そして、近くに宮本亜門さんもいました。

関係者の挨拶があちこちで見受けられ、このミュージカルを日本から世界へ発信していこうというホリプロさんの意気込みが感じられました。

トイレはすいていて、近所の人同士が来たみたいな団体さんが。
そして、やたら年配の方が多くて、招待客だったのかな?
そういうキャンペーン、やっていたのかしら?

Wキャスト観劇コンプリート特別特典というのがありまして、市村さん、鹿賀さんが歌うソロナンバー2曲をレコーディングしたCDと二人が過去出演した舞台の中から選べる、お宝舞台写真をもらうことができました。

プレビュー公演を観た方の感想がどれも絶賛だったので、期待も高まっていたのですが・・・。

実際に、チケットもだんだん売れ始めて、当日券も完売し、立ち見が出るほどの盛り上がりを見せています。
リピーターも増えたものの、既にチケットが手に入らない回もあったようです。

その巷の盛り上がりをしり目に、わたくしは、乗り切れずに終わってしまいました。
残念なのですが、一応感想だけ書いておきます。
ただし、テンション低いので、そのへんを寛恕できる方のみお読みくださいませ。

決して、作品自体が悪いのではなく、私が受け止められなかったのだと思います。
ぐぐってみても、否定的な感想を見つけられないんですもの。

何が自分的にダメだったのかなあ。
もともとは、小西くんが観たくて行くことにしたけど、Wキャストの新納さんも好きだから、両方観ようと思ったんですよね。

宮本亜門さんが苦手だからかもしれないと思いましたが、それも違う気がする。

強いて言えば、楽曲が耳に残らなかったのと、ストーリーが合わなかったせいかと思います。

いい曲だなあと思ったら、「ゴンドラの唄」だったし。

出演者は、皆よかったですよ。

でも、古い話、昭和の話といっても、どうしても、自分寄りに現代の感覚で解釈してしまうわけです。
いい場面もあったけれど、涙が出たりはしなかったんです。
一番好きなシーンは、小説家が活躍するところかも。
料亭での密談の写真をとらせて、公園建設を認めさせるとこ。
あれは、すっきりしたわ。

「生きる」ということの対極には、死があって、死について考えるには、私には相性が悪いストーリーだったのかと。

今月は、「タイタニック」にしても、「マリー・アントワネット」にしても、史実に基いた物語の中で、生と死を考える作品です。

「生きる」は、それとは違う形で死を扱っていて、ファンタジックとはまではいかないけれど、何となく私には遠い話に思えてしまいました。

宮本亜門さんも、テレビのインタビューで、91歳のお父様が病気になりながらも一生懸命生きていく姿を重ねながら演出したと答えていました。

同じように、私も、亡くなった父のことを思って、この作品を観ました。
自分の体験を重ね合わせることに成功した人は感動できたかもしれませんね。

昔は、癌の告知はしなくて、本人には、ごまかして伝えるじゃないですか。
それを病院の待合室で聞いた勘治が、まさに癌患者に言うようなことを先生に言われたとき、客席から笑いが起きました。
笑っていいシーンなのでしょうが、私には笑えなくて。

勘治が本当のことを息子に言えない気持ちもわかりますし、息子も勘治のことをわかっていませんでした。

でも、それでも、勘治が頑なに言わないのは、やるせなくて、納得できなくて。
死んでから、小説家に公園に連れていかれて、父親の本当の気持ちを知らされてもなあ。

息子も、そのお嫁さんも、勝手なところもあるけれど、話し合おうという気持ちはあったと思うんですけど、
何も言わないから、とよのことも誤解して暴言吐くし。

終始、イライラしてしまいました。

楽曲に関しては、2回聞いただけなので、いい曲があるかとも思います。CDも出るそうで。

キャストに関しては、どちらもいいです。
好みはあるけれど。

市村さんは、かなり抑え気味の演技で、小市民的な感じが出ていました。
歌も切ない。
市村さん自身も胃がんを克服されて、思うところがあったでしょうね。

鹿賀さんは、冴えないながらも、一筋縄ではいかない頑固さを感じましたが、消えていく灯のようなわびしさがにじみ出ていて、抱きしめたくなりました。
勝手なところはムカついたんですけどねw
このところ、舞台ではお元気そうに見えない鹿賀さんにリアルを感じたのもあります。

小説家は、最初に小西バージョンを観るつもりが、登場したのが、新納さんでびっくり!
キャストスケジュール、間違えていたようです。

でも、狂言回し的な新納さん、すごくうまいんですよね。
登場人物の中で、一番魅力的に見えたので、小西くんの小説家を観たあとでも、新納さんのほうが私の好みでした。
小西くんも、着物姿が美しいし、歌もよかったのですが。

クレジットでは、息子役の市原さんのほうが先ですが、出番は小説家のほうが多くて、目立ちました。
市原さんは、テレビドラマで、割と好きな役者さん。

今回は、思いのほか、目立たない役。
だけど、それが正解なんでしょうね。

収穫は、May’nさん。
全く知らない方だし、写真だと野暮ったい感じがしていたのですが、すごくよかったんです。
一枝のときは、主婦らしく、とよのときはかわいく。
化ける方ですね。
歌も上手で、声もいいし、芝居心もある。
いい人材を見つけたなという印象。

ふうかさんは、かわいいけれど、こんなにアニメ声だったかなと思って、違和感あり。
どちらかといえば、とよ役のほうが合っていた。

山西惇さんは、演技はもちろんだけど、歌もいい。味がある。

川口さんが、貫禄の組長をしていた。
さすがの歌声だけど、出番少ないよね。
ノートルダムのフロロー役からこちらへ来たのね。

おばちゃん代表では、重田千穂子さんが圧倒的な存在感ね。

ほかにも、アンサンブルさんは大活躍で、治田さん、松原さん、高原さん、俵さん、原さん、森山さんはすぐにわかった。
飯野めぐみさんも出ていたことを後から知ったんだけど、何の役かわからなかった。

それにしても、映画は、当時のお役所仕事を痛烈に批判した作品でもあったわけだけど、60年以上たって、いろんなことが変わっていったのに、そこだけは変わらずに残っている悪習なのねとため息がでた。
もちろん、昔に比べたら、接客態度は格段によくなったし、頑張っている人もたくさんいるんですけど、ひどい人いるんですよね。(←実体験より)

そんなこんなで、一人取り残されたた感が強い観劇となりました。
2バージョンありますが、どちらかと言えば、鹿賀さん&新納さんのほうが好きです。

世界での成功、祈念しております。

ちなみに、日本発ミュージカル、もっとできたらいいなと思います。
できれば、楽曲も日本人で。
日本にもたくさん素晴らしい作曲家がいますよね!

Comment

緋紗緒(ひさお) says... ""
>のあのあさん
あの時代だし、今とは親子関係も違うのかなあと思ったり、娘と息子でも違うかもしれないですね。
息子が誤解してしまう状況も理解できますし。

私と逆の順番でご覧になったのですね。
そうなんですよ~、新納さんがハマりすぎていて、よすぎちゃって。
そちらを先に観たので余計に。

市村さんと小西くんは、ずっとファンタジーフィルターがかかっているような気がして観ていました。
市村さん、かなり抑えた演技でしたものね。
ほんと、鹿賀さん&新納さんは、リアルで、それだけにこみ上げるものがありました。
WOWOWで放送なんて、さすがホリプロさん。
さらに話題になるでしょうね。
2018.11.15 01:38 | URL | #- [edit]
のあのあ says... ""
生きる、父と息子が生きたときにわかり合えなかったのは辛かったですね(。´Д⊂)
人間関係って難しいし、人って一度思い込んだら、なかなかその考えから抜け出せないものだなぁと。
コニタン回を先に見たのですが、みながら、これはキャストのキャラ的に新納さん、ピッタリだよなぁ‼って思ってたので、やっぱり似合ってた。本人そのものっぽいと思いました(笑)

市村さんとコニタンは普段の本人たちとは違うのを上手く演じている感じで、新納さんと鹿賀さんは本人たちそのもののような気持ちで見てしまいました。鹿賀さん、あんなに嬉しそうなカテコをみるのが久しぶりで、それだけで泣いてました。
ひとまずWOWOWでの放送もあるみたいだし、楽しみに待ちたいと思います
2018.11.13 12:46 | URL | #- [edit]

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