偏愛的独白

宝塚歌劇花組TBS赤坂ACTシアター公演『ハンナのお花屋さん』

Musical
『ハンナのお花屋さん —Hanna’s Florist—』
作・演出/植田 景子

2017年10月9日(月)~ 10月29日(日)
赤坂ACTシアター

主な配役
クリス・ヨハンソン[Chris Johansson] 明日海 りお
ミア・ペルコヴィッチ[Mia Perković] 仙名 彩世
アベル・ヨハンソン[Abel Johansson] 芹香 斗亜
エーリク・ヨハンソン[Erik Johansson]【晩年】 高翔 みず希
エマ・アザール[Emma Hazard] 花野 じゅりあ
ジェフ・ウォーレン[Jeff Waren] 瀬戸 かずや
ソフィア[Sohia] 白姫 あかり
マーガレット・パーカー[Margaret Parker] 菜那 くらら
ヘルゲ・インゲマン[Helge Ingemann] 航琉 ひびき
チェンリン[丞琳] 美花 梨乃
グリフィス・エディントン[Griffith Eddington] 羽立 光来
カロリーネ[Karoline] 紗愛 せいら
ローズ・ワトソン[Rose Watson] 真鳳 つぐみ
サラ・ウォーレン[Sarah Waren] 乙羽 映見
トーマス・ルイク[Toomas Luik] 優波 慧
レスリー[Leslie] 更紗 那知
アレックス[Alex] 千幸 あき
ヨハン[Johann] 紅羽 真希
ナディア[Nadia] 雛 リリカ
ライアン[Ryan] 綺城 ひか理
ヤニス[Iannis] 飛龍 つかさ
小さなクリス[Little Chris] 茉玲 さや那
ヨージェフ[Józef] 帆純 まひろ
アナベル[Anabel] 音 くり寿
イーダ[Ida] 糸月 雪羽
エーリク・ヨハンソン[Erik Johansson]【十代の頃】 泉 まいら
クララ[Clara] 咲乃 深音
ハンナ[Hanna] 舞空 瞳

上演時間:第一幕 1時間10分 -幕間- 30分  第二幕 1時間20分

あらすじ

ロンドンの閑静な高級住宅地ハムステッドヒース、その一角に一軒の花屋があった。デンマーク人のフラワーアーティスト、クリス・ヨハンソンが営むその店の名は、“Hanna's Florist(ハンナのお花屋さん)”。自然との調和に包まれ、地元の人達からも愛されるその店には、心癒される穏やかな時間が流れていた。ところが、ある日、クリスの作品が栄誉あるフラワーコンペティションに入賞したことで、大きなビジネスチャンスが訪れる。トップフローリストとしての成功を目指すか、それとも・・・?そんな時、クリスは、仕事を求めて東欧からやって来たミアと出会い、次第に、自分の心の声に気付かされていく。故郷デンマークの森への郷愁、そして“Hanna's Florist”という店名に込められた想いとは・・?
世界中から人が集まる街ロンドン、そして自然豊かな北欧を舞台に、21世紀を生きる我々が求める本当の幸せ、人生の豊かさを問いかけるオリジナルミュージカル。花組トップスター明日海りおの爽やかな魅力と共に、ハートウォーミングなひと時をお届け致します。(公式より)



はいからさんはチケットとれなかったけど、こちらは、あっさりとれて、ちょっと心配になりました。
座席は、A席2階I列センターブロック。

チケットは完売していましたが、なぜか、A席の2階I、J、K列の下手サイドブロックは、ほとんど空席で、唖然としました。
なんでこうなるのか、よくわかりませんけど。
誰も来ない座席でも、売れた座席にほかの人を座らせるわけにはいかないし、最近の宝塚で、こんな空席は見たことがないので、もったいないなあと思いました。

作品は、一言で言えば、重い部分もあるけれど、ほんわかするハートウォーミングストーリー。

フェアトレードとか、絵本「地雷ではなく、花をください」が出てきたりして、社会派な部分もあります。

音楽は、瓜生明希葉さん。
生オケ。
わかりやすいスライド映像あり。
かわいらしい松井るみさんの舞台装置。

そして、明日海りおさんの圧倒的な歌唱力とビジュアル。

と、素敵満載の舞台でした。

が、しかし・・・私にはあまり合わなかったみたい(^^;。

以下、ネタバレ感想ですので、未見の方は、ご注意ください。




うーん、ハートウォーミングな演目って、私が苦手なのかしら?
いや、そういうわけでもないと思うけど・・・。

明日海りおさんが真ん中だから、観てよかったとは思うけど、眠気を誘う舞台でした。
3時間は長かったです。休憩含む2時間半くらいだったら、よかったかも。

楽曲はよかったです。
何より、舞台装置が素敵。
お花屋さんに飾ってあるフラワーアレンジメントがどれもきれいで、夢のあるセットです。
下手に、カフェがあって、上手に入口と階段。二階には小さなオフィス。
なんだか、小さいころに買ってもらったリカちゃんハウスを思いだしました。

花屋以外でも、主人公のデンマークの実家やその風景が、印象派の絵画のようで、うっとり。

明日海さんは、フラワーアーティストで、ハンナの花屋さんの店長。
次々と衣装を変えて出てきたり、歌ったり、踊ったり、花屋の店員の皆さんとわちゃわちゃするシーンは、とてもいいです。
高学歴イケメン店長なのに、彼女に振られてしまい、花屋のみんなに誕生祝いをしてもらいます。
振られた理由が、のちに明かされますが、笑えます。

大学同期でオーナーのジェフ役は瀬戸かずやさん。
スーツ姿もかっこいいし、明日海さんとの親友ぶりも似合っていて、いい役だと思いました。
同じく大学同期の女性サラは、乙羽 映見さんが演じていますが、ジェフの妻となっています。
この3人の並びはとてもよかったです。

チェンリン役の美花 梨乃さんやアナベル役の音 くり寿さんも、印象に残りました。
特に、音さんは、真面目できつい役柄ですが、真摯な感じが出ていたし、挫折したバレエを、明日海さんの前で踊るシーンが、じーんときました。

強烈で、お笑い担当は、グリフィス・エディントン役の羽立 光来さん。
賞をもらった明日海さんをスカウトに来るのですが、自信満々ぶりが可笑しくて、会場の笑いを誘っていました。

若手では、帆純 まひろさんはチェックしましたが、聖乃あすかさんは、はいからさん組で、不在でした><

もしかして、花組の若手をあまり知らないから、楽しめなかったんでしょうか?
これが、雪組だったら、顔がわかるから、マシだったのでしょうか?
そのあたりは、自分でもちょっとわかりません。

そして、いつまでたっても、仙名さんと芹香さんが出てこなくて・・・。

しかも、出て来たら、えええええ??っていう役柄で、なんだか、複雑な気持ちに。

ミア役の仙名さんは、もともと地味だと思いますが、かわいそうな役柄で。
クロアチアからロンドンに働きに来るけど、職場で差別され、仕事をやめて、行方不明に。
ビザもなく、仕事を探しながら、住所不定の生活。
こんな役だから、服装もみずぼらしい。
でも、宝塚なんだから、もうちょっときれいな格好してもいいのに。
かわいそうだけど、なぜか感情移入はできず。明日海さんとのラブも薄くて。
最終的には、ハッピーエンドなのですが、まったく萌えないカップルで。
毎回思うけど、もっと仙名さんを素敵に見せる役を与えてほしいなあと。
ファンの方には申し訳ないけど。
ミーマイとか最初の仮面のロマネスクは、素敵だったのに。

都会慣れしていなくて、カフェへの誘いを断り、自分で水筒を出して、公園で明日海さんとお茶をします。
ほのぼのしたエピソードだけど・・・でも、なんか違う。

過去に弟を地雷で失っているので、深い悲しみにとらわれており、自分だけ幸せになれないという気持ちもわかるんだけど、とにかく暗くて・・・。
そんな役だから、メイクダウンしていて、泣き顔も、たれ目に見えてしまい、現実に引き戻されます。

むしろ、アナベル(音)のシーンとか、ソフィア( 白姫 あかり )のシーンのほうが、心に残りました。

ほんと、仙名さん、嫌いじゃないのですが、残念です。
歌は、とても上手で、気持ちよかったです。

そして、芹香さんは、なんと、明日海さんのお父さん役!
過去の回想シーンとして出てくるのです。
良家のお坊ちゃん役なので、すらーっとしていて、上品で、かっこよかったですよ。
でも、出番少なかったような気がします。
最後の花組公演なのに~。

息子の明日海さんとの間には確執があります。

父親としては、会社を継いでほしかったのに、勝手に花屋になると言って、ロンドンに行ってしまったのです。

ハンナというのは、クリス(明日海)の母親の名前です。
舞空 瞳さんが演じています。
舞空さんは、メイクはいまいちだったけれど、ふわ~っとしていて不思議ちゃんオーラを出していました。

ハンナはお花が大好きで、お花を売っています。
ちょっと変わっているけどいい子と友人に言われています。

そんなハンナを別荘地で見かけたアベル(芹香)が、ひとめぼれして、二人は愛し合い、クリスを授かります。
アベルは、結婚を申し込み、彼女をパーティーに招待しますが、ハンナは、周りの好奇の眼に耐えられず、星が見えない都会にもなじめず、田舎に帰ります。

アベルは、それまでいろんな女性と遊んでいましたが、本気で愛したのはハンナだけでした。
でも、結局、傾きかけた会社を立て直すために、婚約者のソフィアと結婚して、冷徹な社長になり、リストラをして、反感を買ってしまいます。
そのとばっちりで、放火された工場で働いていたのが、ハンナの両親です。
ハンナは、燃えさかる工場に飛び込んでいき、亡くなってしまいます。

そのことで、クリスは、アベルを恨んでいます。

アベルのお葬式で、久しぶりに帰郷したクリスは、初めて父の想いを知ります。
ソフィアが、「愛したのはハンナだけよ」「死んだら隣に埋めてほしいと」と語ります。
このシーンは、心に刺さりました。
アベルの思いもわかるし、長年連れ添ったソフィアの気持ちを思うと、余計につらいです。

そして、叔父から明かされる真実。
アベルとハンナが別れたのは、周囲の反対ではなくて、ハンナの意思だったこと。
そして、アベルは、実は、ヨハンソン家の実子ではなく、養子だったこと。
育ててくれた両親に恩返しするために、会社を守るために、冷徹な方針をとったことなど。

結構、すすり泣きも聞こえました。

私は涙まで出ませんでしたけど。

ミアもそうですが、ハンナのキャラも、あまり好きになれないのです。
ミアも、ハンナも、作者の好みの女性なのかしら。
私には、いい子過ぎて、ちょっとイライラしちゃう部分がありました。

ちなみに、クリスは、母親のハンナを「ハンナ」と呼んでましたけど、どうして、「ママ」「お母さん」じゃないのか、わかりませんでした。

芹香さんと舞空さんのシーンは、ふわふわコンビで、お似合いでした。
二人とも天使みたいで。
特に、芹香さんのファンではありませんが、宙組に行って、いい役柄に出会うといいなと願わずにはいられません。

それから、明日海さんが、ちょっと噛んだとき、笑いが起こって、びっくりしました。
テニミュなどでも、笑いは起きますけど、宝塚だとスルーしたほうがいいような気がしました。大事なシーンだし。
噛んだ後に、アドリブでうまくごまかして笑いをとる手法はありだと思いますが。

それから、フィナーレの衣装が、お話に全く合わないマリメッコ。
マリメッコ自体は好きですよ。寝具を持っています。

でも、あのはっきりした花は、お話の雰囲気とは違うんですよね。
パジャマみたいな花柄のスーツで踊るなんて。
衣装も大事だとつくづく思いました。

たぶん、ファンには、評判がいい舞台だと思います。
私の好みじゃなかっただけで。

明日海さんには、いろんな役ができると思いますので、まだまだトップとして輝き続けてほしいです。
「ポーの一族」も楽しみです。

Comment

緋紗緒(ひさお) says... ""
>たまさん
台風の中、大変でしたね。
無事にお帰りになられて、ほんとよかった。
ミアの境遇に同情はするのですが、感情移入は、難しかったですね。
背負っているものが大きすぎて・・・民族の話など広げ過ぎていたように思いました。
マリメッコ柄は、かわいいんですけど、かっこいい男役には合わないなあと。
あの衣装、ほかのショーで使いまわしされても、すぐにわかってしまいますね(笑)。
明日海さん、素敵でしたよね。
まだまだやってほしい作品もありますし、長くいてほしいです。
2017.10.24 22:04 | URL | #- [edit]
たま says... ""
今日映画館で見ました。
私もミアに全く感情移入できませんでした。
1部ラストのミアの長台詞と、ラストシーンのハッピーエンドで泣いている方も多かったですが、なんでだろ?と、不思議でした(^^;
場面転換がはやく、飽きさせない演出は良かったと思いましたが、storyに違和感がありました。
フィナーレの衣装もデンマークだからマリメッコ柄にしたんでしょうが、格好良くなかったですね。普通に白のスーツとかで良かったです。
とは言っても明日海さんは格好いいし、歌も上手いし、見応えありました。
台風で、帰宅難民になりそうでしたが、なんとか帰って来れました(笑)
2017.10.22 23:34 | URL | #SVUff9GE [edit]

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