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偏愛的独白

「壁抜け男」

劇団四季ミュージカル「壁抜け男」

2016年9月27日~11月13日
自由劇場

原作:マイセル・エイメ(ガリマール出版)
音楽:ミシェル・ルグラン
台本:ディディエ・ヴァン・コーヴェレール
演出:アラン・サックス
演出助手:アニエス・ブーリー
音楽アドバイザー:パトリス・ペリエラス
装置:ギー・クロード・フランソワ
装置助手:シャルル・シュヴァクシナ
衣裳:ガブリエル・デュ・リヴォー
照明:フィリップ・キエ
特殊効果:アブドゥル・アラフレッツ
振付:アンヌ・マリー・グロ
翻訳:荻野安奈 中井多津夫
日本語版台本:浅利慶太
訳詞:荻野アンナ
劇団四季文芸部

初演日本版演出:浅利慶太
演出スーパーバイザー:佐野正幸
スーパーバイザー助手:有賀光一 澁谷智也 佐和由梨

S席:10800円
A席:6480円

上演時間:2時間15分(休憩含む)

出演
デュティユル 飯田洋輔
イザベル 鳥原ゆきみ
部長/刑務所長/検事 高井 治
八百屋/娼婦 はにべあゆみ
デュブール医師/警官2/囚人/弁護士 明戸信吾
B氏(公務員)/警官1/看守1/ファシスト 川原洋一郎
C氏(公務員)/乞食/看守2/裁判長 増田守人
画家 澁谷智也
M嬢(公務員) 佐和由梨
A夫人(公務員)、共産主義者 織笠里佳子
新聞売り 笠松哲朗

2016kabe.png
↑光ってしまって、主演の飯田洋輔さんの部分が見えなくなってしまっていますm(__)m。

急遽観ることになり、10月末に行きました。
A席は数少なく売り切れなので、S席10列目サイドブロックの席を購入。

劇団四季は、本当に久々です。
ほとんど観ないというか、どちらかというと、苦手意識があるかもしれません。
このブログでは、2006年の「CATS」の感想がありますが、なんか偉そうなこと書いてます(^^;→こちら

小劇場系のストプレ好きだった時代に、劇団四季の華やかな商業演劇スタイルに対してチケット代が高いと思ったことがありました。ずっと昔のことですが。
劇団四季については、過去に観た公演の半券が見つかったので、また何か語るかもしれませんが、それはまた別の日に。

少し前に、全く食指が動かなかった「アラジン」を観たいなあと思うことがあって。
でも、「アラジン」なんて人気作品のチケットがすぐに入手できるはずもなく。
やはり、四季とは縁がなかったと思っていたのですが、自由劇場で、「壁抜け男」が上演中で、チケットがまだ売っていたので、行くことにしました。
自由劇場も初めてです。

こじんまりとしていて落ち着いた劇場です。
レトロな雰囲気が、私の好み。

プログラムとクッキーを買いました。
クッキーには、シークレットチャームが入っていて、かわいいんですよ。

客層が、独特な感じ。
東宝とも宝塚ともテニミュとも違う。
四季ファンが多いのかな。年齢層も幅広い。
学生さんからご年配の方まで。
いつも私が足を運ぶ劇場より、男性率が高かったです。

「壁抜け男」は、印象的なポスターで、名前だけは知っていました。
日本初演は、1999年だそうです。

でも、音楽がミシェル・ルグランだということは、劇場に着いてから、知り、驚きました。
もっと早く知っていたら、もっと早く出会えていたかもしれません。

以下、
ネタバレしています。




小さな劇場で、生演奏でのミュージカル。
とても新鮮でした。

小さな舞台の上に、パリの街が再現されていて、ちょっとした演出が素敵で。

主人公が壁を抜けるお店が、最初は、パン屋さんなんですけど、そのショーウインドウの飾りつけをくるりと回すと、パンが、アクセサリーになって、そしてお店の名前も手で変えられ、宝石店になります。

主人公が育てていたバラが、一幕では咲いてなかったのに、二幕では満開だったり。

そんなひとつひとつが、愛おしい演出でした。

ストーリーは、一幕はコメディ色が強いです。

突然壁を抜けられるようになったデュティユルが、上司の部長に罵倒されて、思わず壁から頭を突き出し、部長を錯乱させてしまいます。
その仕掛けも、面白くて、笑えます。
部長はかわいそうだけど、自業自得だし。

二幕は、収監されたデュティユルの解放を求めるデモがあったり、デュティユルが想いを寄せる人妻イザベルへの告白があったり、裁判があったりと、展開していきます。

イザベルの夫は、冷徹で傲慢な検事で、彼女を怒鳴ったり、家に閉じ込めたりします。

デュティユルの裁判では、彼を死刑にしようとしますが、逆に、デュティユルに罪を暴かれて退散します。

イザベルは、幸せ一杯の笑顔で彼を待っています。

デュティユルも、幸せのはずですが・・・。

ここまでは、面白くて痛快なお話だったので、ラストも、二人でラブラブでハッピーエンドだと思うじゃないですか。
ところが、このあとは、そんなあ~(涙)と思うようなラストが待っているのです。

デュティユルは、精神科医に疲れた時に飲む薬をもらっていました。
それを飲んで、イザベルのもとへ向かいます。
そして壁を抜けようとして・・・壁の中に入ったままになってしまいます。

ええええ???

イザベルは、すぐそばの部屋にいるのに。

と思ったら、イザベルも壁の中に入っていき、二人は永遠に一緒になります。

驚きましたけど、ほっとしました。

まさか、こんな結末とは。
一筋縄ではいかない作品ですね。

切ないけど、幸せな気分。
いいものを観たなあ~という静かな感動が私をとらえていました。

大がかりなミュージカルもいいけれど、こういうしっとりと楽しむ作品もいいですね。

久々に劇団四季を観て、個人の実力のすごさを見せつけられました。
登場人物が少ないだけに、一人一人が濃い。
歌はうまいわ、セリフは聞きとれるわ、演技も申し分ないわ・・・欠点あるかな?
(いや、これ、当たり前だと言われればそうなんですけどね。劇団四季をご覧になった方が、いろんな俳優に対して、歌がどうのこうのって言う気持ち、わかりましたわ。これは、越えられない壁というか。だからといって、ほかの舞台をディスるつもりもないけれど。)

デュティユル役の飯田洋輔さん。
素晴らしい歌声でした。
遠見だと、相島一之さんに似てるように見えますが、メイクのせいかも。
優しくやわらかな表情をする人ですね。
この役は、かつて石丸さんや下村さんが演じた役だったのですね。

イザベル役の鳥原ゆきみさん。
元宝塚という感じは全くしません。
現役時代は知りませんが、清楚な感じがイザベルに合っています。

部長や検事などを演じる 高井治さん。
四季の中では有名な方なのですね。
なのに、全く存じ上げず><
役柄はひどいのですが、歌声はすばらしく印象に残りました。

娼婦役の はにべあゆみさん。
ヒロイン以上に強烈で、忘れられません。

新聞売りの笠松哲朗さん。
出番は少ないですが、初々しく、声も伸びやか。
これからの活躍、要チェックですね。
「アラジン」でも観たい。

リピートできれば、更によかったのですが、日程が合いませんでした。

来年の「ノートルダムの鐘」「アラジン」のチケットも、今から買っておいたほうがいいのでしょうね。
何となく出演者がわからないと買う気になれなくて、躊躇しています。

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