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偏愛的独白

エドウィン・ドルードの謎

2016年4月4日~25日
シアタークリエ

原作: チャールズ・ディケンズ
(「エドウィン・ドルードの謎」)
脚本・歌詞・作曲: ルパート・ホームズ

上演台本・演出: 福田雄一
音楽監督・指揮: 上垣 聡
振付: 上島雪夫
歌唱指導: 山口正義
照明: 高見和義
美術: 土岐研一
音響: 本間俊哉
ヘアメイク: 宮内宏明
衣裳: 大戸美貴
演出助手: 上田一豪
舞台監督: 山本圭太
バンドコーディネート: 安東義史
訳詞協力: 土器屋利行
制作助手: 渡邊 隆
プロデューサー: 田中利尚 志茂聰明

出演
山口祐一郎
壮 一帆

平野 綾
水田航生
瀬戸カトリーヌ
コング桑田

今 拓哉
保坂知寿

池田紳一 高原紳輔 横山達夫 堀江慎也
伯鞘麗名 遠藤瑠美子 福田えり 可知寛子

S席11500円
A席9000円

トニー賞5部門を受賞した観客参加型の異色のコメディ・ミュージカル。

原作が未完ということで、犯人を観客の投票によって、決めるという面白い舞台。
劇中劇になっており、ロワイヤル音楽堂で、座長”山口祐一郎”の挨拶の下、芝居(『エドウィン・ドルードの謎』)が始まろうとしているところからスタートします。

そのストーリーは、以下の通り。

―青年エドウィン・ドルード(壮一帆)は婚約者ローザ(平野綾)と結婚をしたら、エジプトに引っ越して起業しようと計画していた。しかし、エドウィンの叔父でローザを秘かに執着的に愛するジャスパー(今拓哉)、同じくローザに一目ぼれしたインド出身の青年ネヴィル(水田航生)、そしてローザといわくがありそうな阿片窟の女主人パファー(保坂知寿)など、様々な人物の思惑が入り乱れ、彼らの周りには不穏な空気が漂っている。
外は荒れ模様のクリスマスの夜、ジャスパー宅にエドウィンとローザ、ネヴィルと双子の姉妹のヘレナ(瀬戸カトリーヌ)、牧師のクリスパークル(コング桑田)が集まる。案の定、エドウィンとネヴィルは言い争いになり、嫌な雰囲気を残したままパーティはお開きに。すると翌朝、エドウィンが行方不明になっているという報告が。エドウィンはネヴィルに殺されたのだと主張するジャスパーと市長のサプシー(山口祐一郎)。しかしネヴィルは犯行を真っ向から否定。ローザもエドウィンが死んだとは認めたくないと悲嘆にくれるが―。

と、ここまではチャールズ・ディケンズによる原作どおり。しかしディケンズは、この続きを書くことなく亡くなってしまった。それでは続きは一体どうなるのか? エドウィンを殺した犯人は誰なのか? そもそもエドウィンは本当に死んだのか?
ここから先を決めるのは、観客であるアナタ! “ロワイヤル音楽堂”の俳優達が演じる登場人物から、皆様の投票制で犯人を選出。他にも犯人に迫る探偵役や物語らしくハッピーエンドで終わるためのカップル役を選んだり、その組み合わせはなんと288通り! あなたの1票が物語を決めるのだ!
よくよく考えると怪しい人物だらけのこの物語。鬼才・福田雄一ワールド全開による笑いの渦に巻き込まれながら、推理とひらめきで犯人を決めるのも良し、一押しキャストの出番を増やすために投票するも良し。
今宵の結末は、果たしてどうなることやら…。(公式より)



と、引用しましたが、ストーリーを書いてみても、大して面白くないです。
これは、舞台を観ないと面白さがわからない作品ですね。

私は、宝塚退団後初舞台の壮さんが観たくてチケットをとりました。
A席21列通路席。

本当は、プレビュー公演も観たかったのですが、会場が、クリエじゃなくて、シアター1010だったので、やめました。
シアター1010自体は、嫌いじゃないのですが、「貴婦人の訪問」のプレビューを観た時に、違和感があって、クリエの演目のプレビューにはどうかな?という不安がぬぐえなかったのです。
観劇する環境がいまひとつというか、後方席で観たのですが、周りの人が本当に舞台を観たくて来た人たちなの?という印象でして・・・まあ、察してください><

そんなわけで、本公演のみ観ることになったため、1公演しかとれませんでした。

ネットでの評判はすごくよかったです。
中身を知らないだけに、事前に劇評を読んでも、ネタバレとも気づかないし、いろんな感想を読みまして、期待が高まりました。
と同時に、リピーターも多く、熱心な出演者ファンも多いので、会場の盛り上がりに、私自身がついていけるのかという心配もありました。

演出が、福田雄一さんというのも、吉と出るか凶と出るか。
昨年12月の「才原警部の終わらない明日」は、最高に面白くて気に入ったのですが、以前に観た「スマートモテリーマン講座」が、私には合わなかったんですよね。
でも、そのあとで観た「モンティ・パイソンのスパマロット」は、面白かったので、演目次第なのでしょうか?

会場に着くと、ホワイエにいきなり濃いメイクの役者さんがいて、何かしゃべってましたw
もう、ここからお芝居が始まってるのね~。
客席でも、ウロウロしてました。

席に、キャストの写真入りの投票用紙が置いてあって、犯人と思う人に投票するシステムになっていて、番号が切り取れるようにできていました。

開演前に、アンサンブル二人によるやりとりがあって、会場の皆さんに、どこから来ましたか~?と手を挙げさせてました。
福岡や北海道もすごいですが、一番遠いのが、オランダでしたw

初っ端から、観客参加型ですね。

結末も、288通りあるという触れ込みです。
犯人役は、投票で決めますが、その前に、探偵役も、日替わりです。
こちらは、ダーツで決めるのですが、そのボールを投げるのも、観客です。
希望者が手を挙げて、選ばれてました。
私も一応、手は挙げましたけど、年配の男性が選ばれてました。
更に、もう一つ、悲しい物語をハッピーエンドにするために、最後にカップルに歌ってもらいましょうという支配人の提案があります。
女性キャストから一人、男性キャストから一人、選ばれますが、これは、観客の拍手によって決まります。
といっても、拍手を聞いて決めるのは、支配人の山口さんなので、ちょっと曖昧なところですが。

このように、今までにない趣向がちりばめられたミュージカルで、ハマる人はハマると思います。
ただ、合わない人には全く合わないかもしれません。

私は、最初のうちは、かなりアウェー感を抱きました。
なぜなら、東京千秋楽も近かったので、観客が出来上がっていて、やたら笑いが起こり、盛り上がっていたのです。
若干の取り残され感がありましたが、そのうちに、自分もついつい笑ってしまい、すっかり馴染んでしまいました。

印象としては、ミュージカルと小劇場の融合だなあと思いました。
オリジナルを知らないので、どこからどこまでが、福田マジックなのかわからないのですが、やや退屈な古臭いミュージカルに、小劇場系の笑いを織り込み、なおかつ、それを役者の力技で昇華させたと思いました。

飽きずに楽しめましたが、一回しか観ないと、楽曲の印象が薄くて、心地よい歌があったという記憶だけが残り、ミュージカルを観た気がしませんでした。
福田さん脚本、演出の小劇場芝居を観に行ったような感じでした。

・・・というようなどうでもいい分析は、帰宅してから、つらつらと考えていただけで、上演中は、純粋に舞台を楽しんでいました。
飽きなかったのは、ネタの面白さだけでなくて、役者のすばらしさのお陰です。

まずは、座長の山口さんが、面白すぎました。
これまでも、素の山口さんが面白いことは知っていましたが、こんなにコメディが合っているとは。
出てきてセリフを言うだけで笑えました。
あれって、演技なのか、素なのか、私が知らなかった新たな魅力発見です。
「モーツァルト」ネタのときは、コロレド大司教風にマントを羽織って、舞台を駆け抜けたり。

お目当ての壮 一帆さんは、予想通り、宝塚ネタでして、無駄にポーズとったり、踊ったりして、あの劇団の癖が抜けないなと言われてました。
途中で、舞台を放棄して帰宅してしまうのですが、大阪のおばちゃん風の衣装で、関西弁丸出しで、客席通路を通って退場して、大受けしてました。
それでも、スタイルがよくて、かっこよさを失わないところが、壮さんのすごさです。
「こんなことなら、「1192」(「1789」のことですねw鎌倉幕府になってますが)に出ればよかった」とか言ってましたw
女優デビューといっても、前半は、青年役なので、女優として本格的なミュージカルデビューを早く観たいものです。

久々に観る平野綾さんは、相変わらず、かわいいのですが、歌もうまいし、衣装も似合うし、何より、自分を捨てた?演技がすばらしくて、目を見張りました。
アニメ声で、甘える姿は、かわいいやら面白いやら。
その甘えに応えて、メロメロになる山口さんも、爆笑ものでした。
また、貧乳な役柄ということで(笑)、ネタにされ、ミス・パットと呼ばれたり、(本当は、ミス・バッドなのに)、胸からパットをとりだしたりw

水田くんは、すごく頑張っていて、イケメンで、怒りっぽいインド人を演じてました。
このメンバーだと歌の弱さが目立ってしまいました。
イケメンポーズとして、ボーリングのポーズをとってましたが、これって、どうしてなのかしら?テニスじゃないの?

瀬戸カトリーヌさんは、もしかして、初めて観るかもしれません。
インド人とカレーネタが地味に面白かったです。

コング桑田さんの独特の雰囲気が、私、好きなんですよね~。
アドリブかなんだかわからないセリフも。

そして、この舞台のMVPを選ぶなら、今拓哉さんですね。
歌もうまいし、見た目かっこいいのに、変態すぎてw
最高に面白くて、涙が出ました。
昨年、「HEADS UP!」での怪演で、今さんの魅力に気づいた私ですが、この人のコメディセンスは、神ですね~。
山口さんに本気で蹴り倒される今さんも笑えました。
ジキル&ハイドっぽいシーンもありましたし、号泣する某県議のモノマネも受けました。

保坂知寿さんは、安定の歌と演技力で、もちろん、笑いもとるのですが、少し使い方がもったいない気もしました。
もうちょっと歌が聞きたかったかも。

アンサンブルの中では、高原紳輔さんのスターズ入りたいネタと横山達夫さんの「犬神家」ネタで笑いました。
「犬神家」ネタは、元の映画をさんざん観ている私には、超受けましたが、マニアック過ぎたかも。

女性アンサンブルのお色気むんむんアピールも面白かったですが、投票ソングもばっちり決まってかっこよかったです。
日替わりらしいのですが、私の時は、「タッチ」の替え歌でした。

さて、もろもろの組み合わせですが、探偵役は、ダーツが、平野さんと水田くんの真ん中に当たったので、二人でじゃんけん。
平野さんに決まりました。

そして、犯人の投票ですが、私は、中身を観る前から、水田くんと決めていました。
水田くんを応援する気持ちから。
そして、水田くん自身も、探偵役にもなれなかったし、これまで2回しか選ばれてないからとアピール。

候補者たちは、客席も回って、自分を犯人にしてくれ(=歌が増える)とアピール。

このとき、実は、今さんに投票したい気持ちがむくむくと沸き上がったのですが、きっと今さんへ投票する人が多いだろうと踏んで、当初の予定通り、水田くんに投票。
そしたら、なんと、水田くんが150票くらい集めて、見事犯人役に。
これには、ちょっとびっくり。

最後のカップルですが、私は、女性は、知寿さん、男性は今さんに拍手しました。

が、実際は、女性は、知寿さんとアンサンブルさんのじゃんけんにより、アンサンブルさんに。
男性は、今さんとコングさんとアンサンブル(池田さん)のじゃんけんで、池田さんになりました。
お二人に全く不満はなくて、素敵なデュエットでしたが、知寿さんの歌、もっと聞きたかったなあと。

帰り際に気づいたのですが、犯人役に選ばれた回数が掲示してありました。

edwin.jpg

平野綾さんの回数が多いようです。

それから、休憩時間に、生田智子さんを発見。
花男ミュで観たばかりですが、舞台じゃなくても、おきれいでした♥

楽しい舞台でしたが、キャストが変わったら、果たして面白いかどうかわかりません。
ネタも人によって受ける受けないがありますし。
ただ、福田雄一さんの演出は、これから、必ずチェックしたいと思いました。
そして、今さんの舞台も。

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