偏愛的独白

執事ホテル

『執事ホテル』

2008.2.16-2.24
あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)

作・演出:カニリカ
出演:大口兼悟 高根研一 溝呂木賢 小野健太郎 三上俊 昇二郎 福山しゅんろう  村上幸平

タイトルにひかれたというより、大口くんが出るので。
イープラスで、先行があり、前から2列目センターという良席でした。
キャストで知っているのは、大口くんと高根さんだけ。あとから、小野くん、三上くんもスタジオライフ所属だと知りました。
同じく、制作がサニーサイドアップだということも終わってから知りました。

あうるすぽっとは、東池袋駅に直結したビル内の劇場。
こじんまりとしているけど、狭苦しい感じはなくて、いい劇場でした。ただ、2階なのですが、エレベーターが2台しかないので、混み合います。帰りは階段を見つけましたが。
チケット代が、6000円というのは、少々高い気がします。
ロビーでは、パンフレットや生写真が売っていました。
神田うのさんの弟さんが出演しているらしく、取材が来たみたいです。昇二郎さんが弟なのですが、全くわかりませんでした。というか、うのさんにも似てないし、イケメンじゃないし(^^;)。

あらすじは、こちら。
ある高原の中にひっそりとたたずむ洋館。
そこは、ホテル業界に伝説を残したと言われる、ある最高級ホテルチェーンのオーナーだった女性が建てた客室数たった5つのオーベルジュ。
それは、長年その女性が夢見た「どんな女性も天国に連れて行ってくれる、今世紀最高のおもてなしをするホテル」。
容姿端麗で一芸に秀でた男性スタッフを厳選。
集まったのは、天才ソムリエの後藤満智留(大口兼悟)、アウトローなシェフ・近藤義久(高根研一)、世話好きなフロント・佐藤忠俊(溝呂木賢)、能天気なバーテンダー・工藤礼(小野健太郎)、そして心優しいベルボーイ・伊藤英仁(三上俊)。
皆それぞれ確かに自分の専門分野において優秀ではあるものの、女性客の悦ばせ方や最上級のおもてなしとなると、どうしていいのかよくわからない。
そんなこととはつゆ知らず、オーナーはホテルのマネージメントを、ロンドンの超一流ホテルでコンシェルジュを務めて帰国した自分の孫・藤 孝(村上幸平)に委託する。
だが、孝は自分が支配人には若すぎて、スタッフを統率するのは難しいのではと考え、ホテル歴の長いベテランスタッフ・加藤信行(福山しゅんろう)を支配人に置き、彼を通じて5人の若手スタッフを育てていく。
ところが、この5人のサービスといったら、孝と加藤の想像を絶するハチャメチャぶり。
孝と加藤は徹底的にバトラー(執事)としてのホスピタリティを教え込む。
そこへ遅れてやってくるトロント帰りのベルボーイ・悌 藤和(昇二郎)。

ホテルの名前が「ウィスタリア」(=藤)で、登場人物の苗字が、皆、「●藤」になっていたり、名前が「八犬伝」にちなんでいたり。

オープニングは、客席より大口くんと村上くんが登場して始まりました。

イケメンだけ集めてもどうなるの?と疑問を抱きつつ観ましたが、意外と楽しめてしまいました。というか、むしろ、純粋なイケメンだけじゃないからこそ、楽しめたのかもしれません。
個性があって、演技も安定していたから、面白かったのではないでしょうか。
大口くんも、ブリミュの藍染より、よかった。(藍染といえば、村上くんがみんなにニックネームをつけるとき「あいぜん」と言ったので思わず笑ってしまったが、会場はしーん。「アイゼンハウワー」の「アイゼン」だったみたい。真面目な説明があったから。)

能天気なバーテンダーの小野くんがお笑い担当みたいで、いろいろと笑わせようとするんだけど、最初のうちは、今いち笑えなかった。
が、だんだん、自然な感じになって、思わず、笑いがこぼれるシーンが増えた。
その小野くんが作る有機にんじんのカクテルがとってもおいしそうで、喉が渇いて仕方なかった。
ソムリエの大口くんも、何度もワインを飲んでいるし。

包丁を振り回す高根さんも、素敵だった。やはり、貫禄というか存在感が全然違いますね。
スタジオライフの役者のすごいところは、客演してもうまいことだ。イケメンという看板をとっても通用する。
小野くん、三上くんもそうだ。
最近、ライフの舞台に縁がないので、(日程などが合わない)久しぶりに、観たくなってしまった。

原作があるせいか、メリハリのあるいい舞台になっていた。
楽しく面白いだけでなく、ちょっとした事件が起こり、それぞれの抱えている問題が浮き彫りになったり。
その事件の発生と解決が、唐突すぎるのには、目をつぶろう。

アドリブコーナーもある。
そのときに、役者さんが見せる一瞬の素の部分が非常に面白い。
アドリブコーナーは、くじ引きで3名が選ばれる。
私が見たときは、高根さん、大口くん、溝呂木くん。
相撲取りとしてホテルを訪れた大口くん、溝呂木くんを、ホテルマンの高根さんが迎えるという設定。
かなり笑えました。でも、グダグダになりすぎず、演じきったので、感心しました。
仕切り役の福山しゅんろうさんも、うまいなあと思いました。

大口くんは、いい役をもらったと思います。彼の人柄と通ずるところがあるような。

平日限定で、終演後に抽選で2名の方に、舞台上で出演者と一緒にポラロイド写真を撮るという特典がありました。舞台に上がるときもエスコートされ、ソファに座り、皆に囲まれ、大口くん、村上くんに肩を抱かれて、撮っていました。
うらやましいけど、当たらなくてよかったと思います。恥ずかしいもの。

休憩なしの約2時間が、心地よく流れていきました。
ただ、「執事」にこだわる必要性を感じませんでした。
お客さんに対して「お帰りなさいませ、マダム」と言う以外は、高級ホテルマンと違わないわけでしょう?
執事とタイトルにつけたほうが、女性受けすると思ったのでしょうか。
実際に、女性客をもてなすシーンは、全くなかったので、(出演は男性のみだし)
男同士の友情やホテルマンとしての成長物語を描いたものと、とらえました。
当初のイメージとは全く違った舞台でしたが、観てよかったです。

帰りも、くじ引きで選ばれた二人がお見送りをしてくれます。
小野くんと村上くんでした。

招待券でもあったのでしょうか、年配の男女が、見受けられました。

原作本は、こちら。↓






追記:DVDも出ています。